元気なうちにやるべき3つのこと

文責:司法書士 岡田智大

作成日:2025年07月31日

子に迷惑をかけない終活とは

  今回は、「子に迷惑をかけたくない」と考える親世代の方に向けて、“元気なうちにやっておきたい終活の3つの準備”をご紹介します。

 人生100年時代とはいえ、万が一のときは突然やってくるものです。

 そのときに、何の準備もされていなければ、残された家族には大きな負担や不安がのしかかります。

 「ありがとう」と言って見送りたいのに、手続き・片づけ・トラブル対応に追われて悲しむ暇もなくなるかもしれません。そうならないために対策しておくことをお伝え致します。

財産の棚卸しとリスト化

 まずは、「自分が何を持っているか」を明確にしましょう。

 現金や預金、不動産、株式、保険だけでなく、借入金やローンも含めて洗い出します。

 大切なのは、“家族が探しやすいように、一覧でまとめておく”こと。

 特に銀行口座やネット証券などは、放置すると相続時に発見されないこともあります。

ノートでもエクセルでも構いません。

「財産リスト」は、子にとっての道しるべになります。

医療・介護・延命措置についての意思表示

 終末期医療や介護の方針も、家族の負担を大きく左右します。

「延命治療は希望しない」「自宅で過ごしたい」など、ご自身の希望を明確に伝えておきましょう。

 最近は「尊厳死宣言書」や「リビング・ウィル」など、事前に意志を残す手段もあります。

 書面がなくても、家族と話し合いをするだけで、判断に迷う場面での“心の支え”になります。

遺言書の作成

 「うちは財産が少ないから揉めないだろう」――そう思っていませんか?

 実際には、金額の大小に関係なく、相続をきっかけに家族関係が壊れてしまうケースも少なくありません。

 だからこそ、法的効力のある「遺言書」を残しておくことが大切です。

 とくに、自宅不動産しか資産がない場合や、子ども同士の仲があまりよくない場合は要注意です。

 専門家のサポートを受けながら作成すれば、形式不備の心配もなく、安心して未来を託すことができます。

まとめ

 終活は、「死の準備」ではありません。
「人生の棚卸しをして、残りの人生を軽やかに生きるための作業」です。

 元気な今だからこそ、子どもと向き合って話ができます。
そして何より、自分自身が「大切な人に迷惑をかけずに終われる」という安心を手に入れることができます。

 将来の不安を“準備”に変えて、安心の老後を迎えましょう。

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