相続手続きで見落としがちな「証券口座」確認のポイント②
非上場会社の株式
次は、非上場会社の株式です。上場株式は電子化され、証券会社や信託銀行の特別口座で管理されていますが、非上場会社の株式は依然として紙の株券が存在する場合があります。
タンスの中などから株券が発見された際、そのまま破棄してしまうと、相続財産を失うことになりますので、慎重に対応が必要です。
債券や投資信託の電子化
債券や投資信託も同様に、保護預り通帳や利払い通知書などの書類を探し、取引先の金融機関を特定することが大切です。
いずれも電子化が進んでいるため、パソコン内のデータ確認も併せて行うと良いでしょう。
投資信託の解約は専門家に頼んでも相続人から連絡が欲しいと言われる可能性が高いです。
また直接現金化をすることができず、相続人の口座をつくりそこに証券を移し、相続人が解約する必要があります。
まとめ
相続財産の洗い出しにおいて、証券口座の確認はつい後回しになりがちですが、実際には高額な資産が隠れていることもあります。
遺族が気付かずに未手続きのまま放置されると、資産が凍結されたり、相続税の申告漏れになる恐れもあります。
相続が発生した際は、預金通帳や不動産の名義確認とともに、証券会社・信託銀行の取引履歴も丁寧に確認することをおすすめします。